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身体の声に耳を傾けよう

パワハラ防止法

ストレスサイン、把握してる?

カウンセリングやセルフケア研修の際、「自分のストレスサインを把握していますか?」とお尋ねします。ストレスサインとは、ストレスがかかった時に生じる心身の変化のこと。腹痛や動悸、寝つきの悪さや食欲低下、ミスの増加や暴飲暴食、イライラしやすい、というように、体・行動・こころの変化として現れ、初期段階では体の変化として現れることが多いです。


ストレスサインの例

無理を続けたときに現れるストレスサインは、私たちに休憩が必要だと教えてくれる大切なもの。サインは人それぞれなので、自分のサインを把握しておくことが重要です。サインに気付いたら次はストレス対処。質の良い睡眠をしっかりとり、心身ともにリフレッシュしましょう。

身体 行動 精神
頭痛、めまい、吐き気、下痢、肌荒れ、肩こり、動悸 など 入眠困難、中途覚醒、暴飲暴食、食欲低下 など 集中力・意欲の低下、ミスの増加、イライラ など

参考:自分の「眠り」に満足していますか?



ストレスサインに気づくために

ストレスサインの把握には、身体感覚を意識することが大切。中でも身体内部の声である「内受容感覚」に意識を向けることがポイントです。

内受容感覚とは?

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内受容感覚とは、心拍や呼吸、空腹やだるさ、疲れなど身体の状態を認識する感覚のこと。

そして私たちが感情を感じる時には、この内受容感覚がキャッチできる身体変化が生じています(例:怒りで胃のあたりが熱くなる、不安で胸がドキドキする、など)。つまり「感情」とは、身体内部の変化に対して私たちが意味付け(解釈)を行った結果とも言えます。体と心は密接に結びついているのですね。

 

内受容感覚はなぜ必要?

うつ病や摂食障害の患者さんは、この内受容感覚を感じ取る力が弱いことが近年の研究でわかってきました。内受容感覚が弱いと体の小さな異変に気付きにくいので、心身がどんどん疲弊し、重症化して初めて気が付く事態に。内受容感覚は感情の生起にも関係しているので、自分の本当の気持ちにも気付きにくくなります。

また不安障害の患者さんはこの内受容感覚が敏感過ぎて、「感じ取る力は強いけれど、正確性が低い」そうです。内受容感覚は鈍感過ぎず敏感過ぎず、適度に感じ取ることが大切なのですね。

内受容感覚はどうやって鍛える?

内受容感覚の正確性を鍛えるにはバイオフィードバック(機器を用いて測定した心拍等をリアルタイムで本人に提示する手法)が有効ですが、個人で行うにはハードルが高いですよね。そこでお勧めなのが、マインドフルネス瞑想やボディスキャン。まずは身体内部の感じを意識しましょう。肺の膨らみにより横隔膜が動く腹式呼吸もいいですね。

参考:深呼吸でリフレッシュ


内受容感覚を意識して小さな身体の変化に気付けるようになると、自分の体調やストレスサインだけでなく、“自分の本当の気持ち”にも気付きやすくなります。

みなさんも寝る前の5分でよいので「身体に意識を向け、身体内部の感覚を丁寧に味わう」時間を持ってみてはいかがでしょうか。


カウンセラー

ちなみに私のストレスサインは眩暈(めまい)と頭痛で、サインを感じたら早めに就寝したり、就寝前にベッドでボディスキャンをしたりします。ボディスキャンは、音声ガイドを聞きながらの方が集中できるように感じます。ネットで検索するといろんなガイドが見つかりますので、自分にしっくりくるガイドを探してみるのもひとつですよ。



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